調査報告〜デロリアン編〜

BTTFデロリアンの構造

ここではBTTFタイムマシンデロリアンの構造について追いかけてみた。(ここでの内容は作者の予想にすぎません)

・主な動き

 燃料であるプルトニウムを利用してデロリアン後部の発電システムが発電を開始する。そして一定量の電力−1.21ジゴワット−になると、その力を次元転移装置に送り込み、そこで何かしらの変換をさせてから、フロントとリアサイドにあるコイルに流し込む。するとコイルでは電力を巨大な電磁エネルギーに変換してその力で空間の壁を破り別の空間へと導く。

 その空間移動をコントロールするのがタイムサーキットであろう。タイムサーキットでは、現在の時間から目的の時間までの時間の差を計算して、そのトラベルに必要なエネルギー供給を指示するためのものであろう。基本的なタイムサーキットの操作は自動的に行われる。ただ細かい調整などは上部のコントロールスイッチで行われるものではなかろうか。このコントロールスイッチ設定によっては場所も設定できるのではないかと私は思っている。
 またデロリアンがタイムスリップできる状態を見るのは運転席左後部にあるインジケーターで確認出来る(インジケーターは全体のパワーバランスを棒グラフ形式で示しているもので条件に近づけばインジケータレベルは最大になる)。

・次元転移装置 (Flux capacitor)

 私は昔からであるがフラックス・キャパシターと呼ばずに次元転移装置という方を好んでいるがここではフラックス・キャパシターという呼び方で言うことにする。
 フラックス・キャパシターはその意味からして、「別次元に送る事の出来る回路」との意味だと思われるが、実際にはそうではなく、フラックス・キャパシター自体はドクのタイムトラベルの方法論という方が正しいと思われる。全体的に見てドクの指さした回路をフラックス・キャパシターと呼ぶのは私としては難しい。基本的には「電流を変換するための装置」としての見方が強く、私としては、周辺に存在するコイル、そしてタイムサーキットはフラックス・キャパシターと分離されたものと考えるのではなくフラックス・キャパシターの中にドクの指さした装置を含めてデロリアンに追加されたタイムマシン機能の一つと考える方がいいのではないかと思っている。なお次元転移装置という名前は日本語翻訳時にできた名前で直接的な意味で翻訳すれば「流動コンデンサー」という言葉になるとも言う。

そして、ここ最近の調査の結果、あることが解った。この映像を見てもらいたい。

これはタイムサーキットのスイッチを入れるシーンである。実はこのスイッチの部分に注目してもらいたい。実はそこには、

ダイモテープでかかれたそこには TFC DRIVE CIRCUITS の文字がある。ここにかかれているTFCとは何か?過去の資料をあさると、その答えはスクリプトの中にあった。それはドクがあの次元転移装置を指したときの台詞だった。

BROWN:This is what makes time travel possible: the T.F.C. - Temporal Field Capacitor

初期設定では次元転移装置をTFCと呼んでいたが。いつの間にかFlux capacitorという変わっていたと言うことである。

このことから言えるのは、

フラックス・キャパスター=T.F.C. - Temporal Field Capacitor:あのY字型の装置

タイムサーキット=TFC DRIVE CIRCUITS:追加されたタイムトラベル機能全般

を指していることが解る。

・後部のシステム

 中心をなすここは、主に原子力発電システムと増幅回路などが中心となっている。原子力発電システムはプルトニウムの核分裂により発生する熱で蒸気を起こしその圧力でタービンを回して発電する。この原理は火力発電も同じ原理で、燃料などを燃やして得る熱で蒸気を起こしてタービンを回すものである。他の回路は分電盤的な役割などが中心となっていると思われる。
 ミスターフュージョンは現在確認したところ核融合発電とされているが、最近の研究ではミスターフュージョンの考え方通りのゴミ発電という方法も確認されている。これはゴミを燃やすことによって得ることのできる高温・高圧のエネルギーを利用して原子力・火力と同様蒸気でタービンを回す方法である。

 ただ、このミスターフュージョンの場合、一回のタイムトラベルに対して必ず一回補給するものではないのかもしれない。

 その理由として、ビフが、デロリアンを悪用したときのことを考えてもらいたい。あの時、デロリアンは2回のタイムトラベルを行ったことになっている。そのことから複数回はタイムトラベル可能という判断も出来る。しかし、ミスターフュージョンはどこの家庭にも存在するエネルギー変換器という設定になっているのでビフはそのことは解っていたのかもしれない。やはり一回が原則なのかもしれない。

・駆動部について

 駆動部の場合は基本的には特に特筆するところはないが、ハイオクガソリンで動くものである。それは3部作を通して同じである。原子力で動くとは言うが、それはタイムトラベル用の部分だけであって実際の運転ではガソリンを使うので、原子力だけで走ると思っている人は間違いである。パート1の場合は、1985年からの燃料がまだ残っていたために最低限の移動は可能であり、1955年で供給可能である。パート2でも燃料は変わらずであるが、ホバー・コンバーションの燃料はどのようなものなのかがわからないため何ともいえない。パート3では駆動のみのため、ガソリンを1955年で補給して1885年に向かっている。

↓作品(年代) TFC Drive Circuits 駆動部
1(1985→1955) プルトニウム供給済み 燃料は十分であろう
1(1955→1985) 雷のエネルギーを利用 補給したかは不明
1(1985→2015)D プルトニウム供給済み 補給したかは不明
1(2015→1985)D 2015現地補給 2015補給済み?
1/2(1985→2015) 1985現地補給 2015補給済み?
2(2015→1985A) 2015現地補給 2015補給済み?
2(1985A→1955) 1985A現地補給 2015で補給済み
2(1955→1885)D 1955現地補給 2015で補給済み
3(1955→1885) 現地補給 現地補給
3(1885→1985) 現地補給 補給できず蒸気機関を利用
表:BTTFデロリアンのエネルギー利用
注:TFC=タイムサーキットなどのタイムマシン機能(飛行機能は除く)
Dの文字のあるところはドク自身のタイムトラベル。ただしそれについてはすべてではないと思われる。

 

・ホバー・コンバーション

 ホバー・コンバーションはミスターフュージョンを取り入れた後に導入されたと思われる。元は原子力発電システムとして使われていた排気孔を、推進用ジェット噴射口として使うところから、ミスターフュージョンの能力を確認してから付け加えた物ではないかと思われる。このホバー・コンバーションの場合は浮上機関と推進機関が別になっているが、設定によっては2つの機関が一体になっている場合も出来るかもしれないが、それだとデザイン的にかっこわるくなるとドクは予想したのかもしれない。ちなみに一体型のタイプになると、タイヤの外側にパーツをくっつける形になっている。このタイプはグリフの乗っていた車などがいい一例であろう。
 構造としてはホイール内に浮上機関(小型で薄型のジェットエンジン??)を搭載し、元の排気孔に推進用のジェットエンジンを積んでいるように思われる。ただこれだけではなく車体の底にも浮上機関を用意し、特定の高さまではその浮上機関を利用する構造をとっていると思われる。その後タイヤを畳んでメインの浮上機関をスタンバイさせて出力をあげて内蔵の浮上機関が設定した高度を代わりに維持して、後は推進用ジェットで進むようになっている、後進などの場合は浮力用ジェットの前後パワー配分を変えれば後進も可能になる。

 

・故障

 BTTFデロリアンはすべてがすべて完璧というわけではなく、多少の修理も施されているように思われる。まずエンジンスターター、これはパート1で何度もエンジンが掛からず立ち往生しているシーンが多いが、ストーリー展開で見ると、BTTFデロリアンはスターターの調子が悪いらしく、納屋などにぶつかったときの影響なのかはいさ知らずとして、きちんとエンジンが掛からない場合が多いらしい。はじめのドク(1955年でマーティと会っていないドク)はそのことには気づいていないようで、何の対策もなされていないようだったが、マーティと1955年で会った後ドクはスターターの部分を修理しているようで、緊急用に別のスターター用スイッチも存在しているようである。

 もう一つはおなじみのマイクロチップの代替品である真空管だが、故障についてはBTTF事典のタイムサーキットコントロールマイクロチップを見てもらうとありがたい。このマイクロチップを1955年の部品で組み立てたら、あのような回路になるのかもしれない。回路自体はマイクロチップの持つ細かい増幅回路を再現しているようで本体から中に入り込まれているパイプはケーブルをそれぞれのチップの「足」の部分につないでいるものと考えられる。

 

Copyright : 2001 by bttf m's laboratory, a Division of MRV-project. All rights reserved.

2004年2月 加筆訂正

 

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